前回ようやく到着した様子をご報告していたLFPバッテリーへの載せ替えを急ピッチで進行中。

写真はフェニックスカントリー様での換装風景。リチウムへの載せ替えはこの様にボディを外して行っています。今回は同時にモーターのオーバーホールと全体メンテナンスも実施。きれいに整備した上で鉛バッテリーが入っていたスペースにLFP(リン酸鉄リチウムイオンバッテリー)バッテリーを載せていきます。このバッテリーはMOVE用に特別に作ってもらったものなのでこれまで販売した全ての型に問題なく搭載が可能です。


すでに先週から他のお客様でも載せかえを始めていますが、とにかくこのROYPOWの製品はクオリティが高い。この手のプロジェクトでありがちな予定外の事態も一切なく順調に載せかえ作業も進みます。
フェニックスカントリークラブ様の場合、旧型のSR-02(50AH)とSR-03(80AH)の両方をお使いいただいておりますが、今回の載せ替えでSR-02の場合で約20kg、SR-03の場合で約50kgの軽量化となります。コース乗り入れ用小型カートとして、この差は実に大きい。。芝への影響はもちろんですが、今後車体への負荷もかなり減っていくものと予想されます。

おそらく・・二度とバッテリーを交換する必要はないと思われるためバッテリーは直にシャシーに固定されていきます。80Ahからの載せ替えの場合、かなり軽くなるためキャディバッグを載せていない状態では少し前輪が浮きやすくなるのですがキャディカートとしてお使いのこちらのコースでは基本バッグが載っていない状態は少ないとの判断でとりあえずはこのままで様子見。傾斜のきつい上り坂があるコースの場合や、シングルカートとしてお使い頂く場合は先端部分に取り付けるバランスウェイトも用意しています。

LFPへの変更で少し問題になるのが車体側充電ソケットの交換。従来の鉛バッテリ用9Aから22AのLFPバッテリー用充電器に変更するため内部の配線も含めてバージョンアップが必要です。少しわかりにくいですが上の写真、ボディに充電ソケット用の丸い穴を約5ミリ大きく加工しています。

こちらが新しい専用充電器。36V22Aでの充電が可能。従来の鉛バッテリーモデルの場合ほぼ毎回5時間から8時間程度の充電が必要でしたがLFP+専用充電器の場合残量0からのスタートでも2時間強、1ランウド分であれば約1時間で充電完了となります。


最終充電テストと新しく取り付けた残量計の写真。MOVEはもちろん他メーカーも含めて、鉛バッテリーモデルに付いているバッテリーインジケーターは電圧を表示しています。これが大きな問題で例えばインジケーターが半分の表示の場合、普通に考えればまだ半分残っていると考えると思いますが、鉛バッテリーでインジケータが半分になっている状態はほぼ残量なしと言っていいような状態。そこから先は一気に減っていくと同時にバッテリーにもかなりダメージが残る領域となります。 対して、リチウムバッテリーの場合は残量を何%(スマホ等と同じ)という状態で正確に把握することが可能になるため、インジケータも正確に表示することが可能な残量計に変更することが可能になりました。
ちなみに、LFPリチウムの場合は最後の1~2メモリ付近でもほとんど電圧に変化がないため満タン時と変わらない走行が可能。鉛バッテリーにありがちな後半上り坂を登れない。。というようなトラブルは全くなくなります。

ということで、交換・充電が完了したものから順次戦線復帰。お客様が多く少しカートが足りない状況なのでそのまま1.5Rや2Rという稼働もありますが、もう安心してみていられます。^^
BMSといってそれぞれのバッテリーの中にはバッテリーの状態を細かく管理するシステムが搭載されています。充電、放電、全てのデータが細かく残っていきますので次回来訪時にはまたこのデータもレポートしてみようと思います。